心身症は誤解を招く【蓄積されることで影響が体に現れる怖い病】

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ストレスで体の調子が悪い

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心身症とは、固有の病名ではありません。ストレスが高じて肉体にも影響を及ぼし、さまざまな不調をもたらす場合に、心身症と呼ばれます。ストレスは体のありとあらゆる箇所に悪影響を与えるため、その病状は多様です。たとえばストレスで調子が悪くなることの多い器官としては、消化器系が有名です。この消化器に症状が出る例では、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群などが挙げられます。また、呼吸器疾患である過呼吸症候群やぜんそくの発作も、ストレスが引き金となって起こる心身症の症状です。偏頭痛や緊張型頭痛のような頭痛、じんましんや脱毛症・湿疹などの皮膚疾患も心身症にはよく見られます。ただ、このような症状を持つ患者の中には、心に蓄積されたストレスが病気となって表面に現れていることに気づいていない人もいます。このような場合は症例としてカウントされないため、実際には世間で考えられているよりはるかに多くの心身症患者がいると思われます。日本人には、他人に弱音を吐かず頑張りすぎてしまうタイプの人が多いとされているため、これからも顕在的・潜在的ともに心身症の患者は増加していくと予測されます。

心身症の患者にとって大切なことは、自分が抱えきれないほどのストレスに悩んでいるということを、まず自覚するということです。肉体に出ている症状は心の負荷の表現であるため、根本原因は心にあるということを認識する必要があります。もしかしたら・・・と思い当たるふしがある場合は、「大げさだ」などと思わずに精神科や心療内科を受診しましょう。心の不調が体に現れている場合は心療内科が専門ですが、心の治療自体は精神科の範疇です。したがって最初はあまり悩まずに、まずネットなどで調べてみて自分が行きたいと思えるようなクリニックを選べばよいでしょう。もちろん、実際に治療が始まらなければわからないこともありますから、自分にはちょっと合わないのではないかと思うときは、セカンドオピニオンとしてほかのクリニックに変えてもかまいません。心身症の場合は何はともあれストレスを緩和することが重要なので、なにごともできるだけ無理をしないように、できるところから少しずつ取り組むようにする必要があります。